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この夏オーストラリヤの国際ヨットレースに参加して

この夏オーストラリヤの国際ヨットレースに参加して
                         投稿 山下孝一(河辺町)

この夏オースラリアで開催された国際ヨットレース、アウディ・ハミルトン・レース・ウィーク(Audi Hamilton Race Week 2011)に参加してきました。このヨットレース参加の切っ掛けは、昔のヨット仲間であるヨットオーナー高橋究氏が誕生日パーテイーで酔っ払った勢いの一言から始まった。「山下君山に囲まれた生活もいいだろうがたまには大海原で英気を養おう!」。とっさに私の口から、これもお酒の勢いで、「お伴させて下さい。行きましょう!」と応えた。これでオーストラリア行きが決定。
  現地でヨットをチャーターしてレースに参加
ハミルトン島は、オーストラリアの北東部のクイーンズランド州にありケアンズとブリスベンの中間に位置し、有名なグレートバリアリーフの中央部に位置するホイットサンデー諸島の中の小さな島です。この諸島はクジラの産卵地としても有名な地域で自然あふれる美しい島々と海からなる有名なリゾート地です。島内は、基本的にガソリン車禁止で電気自動車(カート)による移動のみ許されている。このリゾート地をベースに8月19日から27日行われたヨットレースに参加しました。
8月18日に成田空港を発ちケアンズまで7.5時間の国際線に乗り、ケアンズで国内線に乗り換えプロペラ機で約1.5時間、ハミルトン島に着きます。チームは、日頃逗子マリーナを基地にヨットライフを楽しんでいる「ゼファー号」チームの面々で全員で11人(内女性3人)の日本人チームです。
参加ヨットは、大きなもの(100ft)から小さいもの(20ft)まで様々な大きさがありそれぞれの性能により12のクラスに分けられています。我々のクラスは、17艇からなるクラスでその内4艇が我々と同じ同型艇のヨットでレースを行いました。今回、我々はオーストラリアのヨットをチャーターしてレースを行いました。そのヨットは40ft(12m)のヨットで現地では小さい方の部類に入りますが、日本では大きいヨットになります。現地で初めて乗るヨットなのに練習する時間の余裕もなく本番のレースを迎えることになりました。レースは、全8レースで、周辺の島々を周るレースが6レース、風上・風下のブイを周り2往復するテクニカルなコースが2レースから構成されています。

     初日のレース、スタートでフライングのミス
                       
8月20日、第1レース(23.3マイル(約43km))、Lindeman Island Race島周りのレース。風速は10~12m/s。快晴。ヨットレースのスタートラインは、目印のブイとブイとの見通し線を決めてそれを時間のカウントダウンによりスタートします。競艇と似ています。当然海の上なので走りながらでの競技となります。それぞれのヨットが自分たちの権利を上手に使いより良い位置からのスタートを切るように位置取りをするので混戦になります。我々のヨットはオーストラリアのヨットにラインから追い出されてしまいフライングをしてしまいました。フライングすると自らスタートラインに戻り、再びスタートすることになります。それにより他艇より遅れを強いられることになります。この日は、その後挽回したが9位でした。初日としてはまずまずの順位でした。

       第3レースで当日優勝を果たしトロフィーを

21日、第2レース(17.5マイル(約32km))、島周りのレース。風速は10~12m/s、快晴。ヨットにも慣れてきて、この日の成績は6位と順位を上げました。コースは海図を見ながら進路を取っていきますが初めての海面で小さな島が沢山あるのでコースの見極めにはいろいろ悩みました。
22日、第3レース(17.5マイル(約32km))、島周りのレース。風速は10~12m/s、快晴。予定でいくと風上・風下のブイを回るテクニカルなコースでしたが、風が強すぎてレースコースの変更になりました。この日の成績は、なんと1位を取ることが出来ました。入賞すると日々の表彰式でトロフィーが授与されます。念願の1位のトロフィーをオーナーが手にしました。これで総合成績も2位に浮上してチームも盛り上がっていい感じになってきました。
23日、第4レース(41マイル(約76km))、Double Cones Race島周りのレース。風速は13~15m/s、快晴。今回のレースの中では、一番長いコースです。しかも一番強風になりました。レース展開も気を抜けません。周りのヨットもトラブルに見舞われている様子が見えます。しかし、我々は手堅くレースをこなすことが出来ました。結果4位となり総合成績では依然2位をキープできました。当然、チームのムードは盛り上がっていました。ここまででレースの前半が終了で翌日はレイデイ(休暇)となりました。まずはこれで一息つけました。
24日、レイデイ。休みでもヨットの整備は必須です。午前中は船底を磨きました。幸いに学生時代に水級部の新正さんが一人で潜って全部きれいに磨いてくれました。結構寒そうでした。これで後半戦もいい成績になるかも・・・。
         
            後半戦で健闘するも総合8位タイ

この時期オーストラリアは冬ですが、ここハミルトン島の気温は16~21℃と冬でも昼間は暖かく、晴れていれば日差しは強いので半ズボンにTシャツでOK。ホテルのプールでは、泳ぐ人もいるくらいです。
 25日、第5レース(21.6マイル(約40km))、島周りのレース。風速は8~12m/s、快晴。我々のヨットはスピードに乗らず、さらにスピンセールを下す時にスピンセールを破いて順位を落としました。結果10位。
 26日、第6、7レース(6マイル(約11km))、風上・風下のブイを回るテクニカルなコースが2回、風速は6~8m/s、曇り。不慣れなヨットと練習不足が原因で成績を落としてしまいました。結果は、それぞれ10位、14位となり、総合成績は8位タイとなりました。翌日の最終レースに挽回をすれば、
まだ入賞への夢は絶たれていません。ポイント差はわずか6点。我々が得意とする島周りのレースなので期待と不安を抱きながら翌日を迎えることになりました。
 27日、第8レース(23.5マイル(約43km))、molle Island Race島周りのレース。風速は0~1m/s、雨。この日、スタート海面はガスが出て雨模様、今回初めてカッパを着用しました。無風でスタートが見送られて待ち状態で1時間半ほど経っても状況は変わらず、結果ノーレースでレースは中止となりました。これで我々の最終レースに向けての挽回戦も出来ず昨日までのレース結果で総合成績が決まってしまった。チーム全体に無念が残り、後味が悪くとても残念でした。

      今年最高の夏の思い出に感謝です

今回のAHRW2011では、美しい海と美しい島々のロケーションで、レース終盤まで総合入賞への希望を持ちながらレース展開が出来、とても楽しむ事が出来ました。また、オーナー始め、メンバー全員がコンドミニアム内で自炊をしながら、毎日和気あいあいと、おいしく食べ、おいしく飲みながら過ごす事が出来たことも満足のいく愉快な思い出となりました。
近い将来、このチームで入賞を狙うヨットレースをやりたいとクルー全員で気勢を上げましや。
帰国後、オーナーより一冊のアルバムが届きました。それは今回のオーストラリア延性ヨットレースが彼の人生にとって最高のヨットレースとなった思い出を綴ったものでした。それには・・・
「感謝の気持ちをこめて 私と楽しみをともにしていただいた皆様へ 」とありました。
私にとっても2011年の夏の最高の思い出を作ることができたこの遠征に、メンバー全員に「ありがとう 最高の仲間とのヨットレースにカンパイ!」と言います。そしてこの私が住む青梅で一人でも多くの人にヨットライフの楽しさを広めたいと思います。
尚、今回のAudi Hamilton Race Week 2011の写真、動画に興味がある方は、下記のHP「キワムの写真館」をご参照してみてください。オーナー自ら編集したとてもいいアルバムに仕上がっています。

http://www.kiwamu-dennou.co.jp/Kiwamu/Album/index.html

       (終わり)


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by omesports | 2011-09-29 14:18 | マリンスポーツ

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