J1昇格はまかせろ!ファジアーノ岡山の上田康太・千明聖典コンビ大活躍
2014年 10月 14日
10月11日(土)午後1時、群馬県前橋市の正田醤油スタジアム群馬でJ2第36節、ホームのザスパクサツ群馬対アウエーのファジアーノ岡山の一戦が行われスコア3-2でザスパクサツが見事な逆転勝利を収めた。今チーズン好調でJ1昇格を狙える5位につけている岡山にとっては痛い1敗となった。この結果岡山は36試合を消化し勝ち点54で6位につけ残り6試合にJ1昇格の夢をかける。
一方、天皇杯では浦和レッズを破るなどこのところ調子をあげているザスパクサツにとって快心の勝利だった。ザスパクサツ群馬は勝ち点36で16位。
上田・千明の見事な連携プレー
前半、ゲームは一進一退の攻防戦で27分ザスパクサツはFW平繁龍一がヘッドゴールを決め先制。岡山は終了直前FW妹尾隆佑がループシュート決め1-1のタイとした。岡山は中盤のMF上田康太とMF千明聖典の息の合ったコンビプレーが光った。特に、右サイドから中にポジションチェンジした後半の上田と千秋の近距離ボランチコンビのプレーが良かった。両選手はほとんど10m以内の近距離でプレーし阿吽の呼吸での素早いパス回しは前後半で50本以上にわたった。岡山は後半5分には上田の絶妙なパスからFW押谷祐樹が決め2-1と逆転。
しかし群馬は後半23分、途中投入のFWダニエル・ロビーニョからのパスをFW平繁龍一が流し込み同点。さらに3分後、右からのクロスをMF宮崎泰右が押し込んで3-2と逆転。スタンドは最高の盛り上がりとなる。3分間に2失点と岡山にとっては信じられないような場面だった。
岡山県のスター上田康太
大宮アルデイージャから今季レンタル移籍の上田選手はアシストランキングでも2位(この日の1アシストも含め9点)につける活躍ぶりで岡山の上位進出に大きく貢献している。アシストランキングのトップは11点。こうなるとアシスト王も視野に入ってくる。月間MVPにも選ばれ今や押しも押されぬ岡山のエース、ビッグスターだ。地元の岡山テレビは6月に「ファジアーノ岡山好調の原動力、上田康太インタビュー」と銘打った特集番組を放映しファン及び県民を喜ばした。又、週刊サッカーダイジェストは上田康太・千明聖典の対談を特集で大きく報じた。
この日も右腕のキャプテンマークが光り輝く。ザスパクサツの秋葉忠宏監督は試合後、「上田には絶対ボールを触れさせるなと試合前に指示した。とにかく素晴らしい選手です」と称賛。又、岡山の影山雅永監督は試合後の監督記者会見で特に本紙の質問に答え、「上田はプレーだけでなく多くのものを岡山にもたらしてくれた。チームの躍進に貢献している」と語った。
一方の千明選手の活躍も目覚ましい。筆者の友人で有名なサッカージャーナリストの後藤健生氏は、「関東大学リーグで最優秀選手賞を手にした流通経済大学時代から注目していた。周囲がよく見えスピードそして粘りがある。岡山のJ1昇格に必ず貢献する選手」と3年前に味の素スタジアムで語った。その予想はピタリ的中している。見るたびに成長している感じで頼もしい限りだ。岡山にとって必要不可欠な選手に成長した。
風格が漂う堂々たる記者会見
試合終了後ミックスゾーンで選手と記者の会見が行われる。この日キャプテン上田選手が岡山を代表して記者の前に立つ。その応対ぶりは落ち着いていて試合を振り返りながら記者の質問に的確に答える。そこにはチームリーダーの風格があり堂々たるものだ。
実はこのとき上田選手より先にロッカールームから出てきたのは千明選手で、「後半、上田選手が中盤の中に入ったが監督の指示か」と質問すると、「ポジションチェンジは任されているので二人で話して決めた」と。両選手に対する監督の信頼度が非常に高いことが伺える。話に夢中になっていると千明選手が、「上田さんが来ました。会見がはじまりますよ」言われ振り向くと上田選手は既に記者に囲まれていた。先輩を立てる千明選手の思いやりの心に感心した。この信頼関係が岡山の中盤を支え大きな戦力になっているのだと痛感した。二人はVサインでJ1昇格を誓う。直後、上田選手に誘われ3人で記念写真となった。青梅出身選手の活躍は私の胸を熱くした。
J2の残り試合は6となり両選手の更なる活躍を期待したい。岡山の次戦は10月19日ホームに8位の山形を迎える。勝ち点3は至上命題である。
おめでとうJ200試合出場の金字塔!
上田康太選手J200試合出場の金字塔!J2第35節岡山対長崎戦が10月4日(土曜)長崎で行われ1-1の引き明け。この試合は上田選手にとってJ1・J2通算200試合出場の記念的試合となった。スタンドにはジュビロ磐田在籍中から応援している熱狂的サポーターが、200試合出場記念横断幕を会場に飾って祝福した。上田サポーターは全国的である。プロ生活をスタートさせたジュビロ磐田の地元でも大きな関心を呼んでいると聞く。これら多くの康太サポーターのためにも次の目標、300試合出場を目ざして頑張ってほしい。
(ぺん:吉永昌一 カメラ:加園徹)
スタンドに康太J通算J200試合出場を祝福する横断幕が
この横断幕を見て康太は奮い立ったにちがいない。ファンはありがたい
いよいよ試合開始ザスパクサツ群馬対ファジアーノ岡山の一戦。草津温泉チーム対桃太郎伝説の岡山の戦いです
ミスひまわり会場を盛り上げる
華麗なフラダンスのパフォーマンス
岡山の千明選手。背番号は10番で岡山のエースである。表情に余裕がある
試合直前の上田選手。真剣な顔が最高です
両チーム選手入場。緊張がスタジアムに漂う
入場前に上田選手が岡山を代表してフラッグにサイン
選手入場。岡山の先頭はキャプテン上田選手
千明選手(10番)余裕の表情で入場
岡山のスターテイングイレブン。前列右端より二人目が千明選手同四人目が上田選手
ザスパクサツ群馬スターテイングイレブン
ザスパの選手名
岡山の選手名
試合開始。中盤の攻防。クサツの18番MF加藤弘堅と岡山の10番MF千明選手のマッチアップ。
前半は岡山のボール支配がやや優勢で一進一退の攻防となる
MF上田の正確なコーナーキック
クサツのデイフェンダー二人をかわし左足のパスを送る千明選手
左右両足でパスを出せるのが千明選手の強みだ
上田選手の空中戦(10番)
盛り上がるクサツのサポーター
上田選手得意の左足のパス
前半45分岡山はFW妹尾(20番)が決めて1-1のタイとする。祝福する上田選手(50番)
同点ゴールに喜ぶ左より14番FW押谷20番FW妹尾50番MF上田38番MF三村
後半に入ると岡山は上田選手(右)と千明選手(左)が中央でダブルボランチをくみリズムに乗る。両選手はほとんど半径10m以内で阿吽の呼吸でプレーした
岡山反転攻勢、「パスをだせ!」と指示する千明選手(右)
「上田さん左へ!」と上田選手(左)に声をかける千明選手(右)。岡山では千明選手がいわば先任将校である
自陣に戻り必死に守る上田選手(50番)と千明選手(10番)。ボランチの仕事は多い
岡山は後半5分に上田の絶妙なパスからFW押谷祐樹が決め2-1と逆転した
大喜びの岡山応援団
電光掲示板にくっきりと岡山2-1の逆転表示
上田選手(右)と18番クサツのMF加藤弘堅選手の中盤のマッチアップ
岡山の上田康太熱烈サポーター
岡山の熱烈サポーター
声援に応え得意のドリブル突破で攻め上がる上田選手
クサツは後半23分に2-2として攻勢に出る。後半投入されたクサツのFWロビーニョ選手をチェックする岡山の千明選手(10番)
上田選手(左)を厳しくチェックするクサツのMF永田亮太選手(右)
後半もよく頑張った千明選手
後半26分クサツは交代出場のMF宮崎泰右選手(25番)決め3-2と大逆転
宮崎選手(25番)を囲み大喜びのクサツ
見事なテクニックで岡山をほんろうしたブラジル人のロビーニョ選手
スコア2-3で敗れ引き上げる上田選手他岡山イレブン。岡山にとって痛い敗戦だった
岡山の影山監督「上田は岡山に多くのものをもたらしている」
群馬の秋葉監督
熱い秋葉監督(左)「上田は最高の選手です」
「ポジションチェンジは監督より任されている」と千明選手(左)
試合を振り返る上田選手
テレビカメラの前で的確に答える上田選手
シーズン残り6試合、岡山の命運を握る中盤コンビ上田選手(左)と千明選手(右)
「笑ってよ」に応えて素敵な笑顔を見せる上田選手(左)と千明選手(右)
「一緒にどうですか」(上田選手)に誘われて
上田選手を取材して10年になる。27才になった。この日スタンドには三鷹市に住んでいるご両親が来ていたと話した
駐車場でクサツのブラジル人ロビーニョ選手と偶然出会ったので激励して記念写真となりました